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ゲスト from USA

読者の皆様、お久しぶりです、(なぜかまだいる)久野です。

7月上旬にアメリカのFranklin & Marshall CollegeからFronefield Crawford教授と学生のWenke Xiaが高橋研究室を訪問されました。Fronefield 教授は2019年にも訪問されており、今回が4年ぶり2回目となります。

両名ともPulsar Timing Array (PTA)の研究をしており、今回の滞在ではPTAの様々な研究テーマに関しての議論やFronefield 教授による自身の研究紹介並びにPTAのレクチャーなどが行われました。レクチャーでは学部3年生も3名参加されており、非常に活発なものでした。


 そもそもPTAとはなんやねんとお思いの方がほとんどかと思われます。PTAではパルサーと呼ばれる天体を観測します。パルサーは極めて安定した周期で自転しており、そこから放射される電波の到来時刻をかなり正確に予測することができます。宇宙が穏やかであるならば、この電波の到来時刻は予測とぴったり合うのです。

 

 しかし、実際の宇宙はざわついていると考えられています。宇宙には多数の銀河があり、その銀河の中心に位置する超大質量のブラックホール連星は時空を歪める重力波なる波を生じさせます。多数の銀河から重力波が生じることで、宇宙は時空を歪める波でざわついているのです。この時空のざわめきの中をパルサーからの電波が通ると、到来時刻が予測とずれることになります。このずれを検出して重力波を捉えることがPTAなのです。先日この重力波の証拠を捉えたというプレスリリースを出していますので、さらに興味のある方はそちらをご覧いだければと思います。

 

 小難しい話をしてしまいましたが、今PTAはホットな研究テーマですので、興味のある学部生の皆さまは、この波に乗り遅れないようぜひ高橋研究室の門戸を叩いてください。ちょっと上手いこと言って満足したので今回はここまでとさせていただきます。ではまたの機会に。

 


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